グローバル会社が行う社内イベント
マレリ(株)様
QCサークルチャンピオンシップ
~世界のモノづくり会社の誇り~
マレリ(株)様
概 要
マレリさまは、世界的な独立系自動車関連サプライヤーです。イノベーションとモノづくりに確かな実績を持つマレリさまの使命は、お客様やパートナーと協力して、より安全で、より環境に優しく、より良いつながりのある世界を造ることを通じて、モビリティの未来を変えることです。全世界に約62,000人の従業員を擁し、アジア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカに約170の施設や研究開発センターを有し、2018年の売上は約146億ユーロ(約1兆8250億円)に達しています。毎年12月に各国の予選を勝ち抜いた チームがマレリ本社に集結してその品質改善の取り組みをプレゼンテーション。最優秀チームを称える社内イベントです。
イベントの目的
日本科学技術連盟が唱える品質月間の時期に合わせて、年に一度世界で働く社員の品質向上への取り組みを、世界共通の一定基準で評価して会社全体の品質向上を継続的に維持していくことを目的とした世界大会です。モノづくりに関わる者の課題「ゼロディフェクト(不具合ゼロ)」を達成するためには一人ひとりの努力、一つひとつの取り組みの積み上げが無くては達成することができません。その取り組みを継続させ、品質向上に対するモチベーション維持のために、世界大会を通じて称賛、会社が望むチームのあるべきモデルを示します。
実施のポイント
世界各国の拠点で予選を実施、拠点を勝ち抜いてきたチームは各リージョン大会をさらに勝ち抜き世界大会に進出します。ポイントとなるのは評価基準です。どこの国であっても同じ項目、評価基準で厳しく審査します。国の慣習や文化、置かれている環境が違っても審査選考基準は一つです。審査するのは各チームの品質向上へのアプローチと成果です。品質向上に対してどのような考え方で取り組んだのか、その成果は出たのかを世界で統一した基準で公平に審査します。その反面プレゼンテーションの方法には各国の考え方、表現方法などユニークさが出てきます。チームで統一したユニフォームの着用などで工夫してプレゼンするチームなど各国の多様性が発揮され、グローバルカンパニーらしい大会雰囲気でイベントを盛り上げていきます。
社員の反応や効果
大会の模様はテレビ会議システム等を通じて全拠点に配信されます。各拠点のリーダーはこの模様をライブまたは録画データで見て刺激を受け、品質へのこだわり、具体的な取り組みを各メンバーへ伝え、次は自分たちがという主体的な意識と新しい取り組みが生まれます。また普段生産現場に接することのない社員がこのイベントを通じて、世界の生産現場で働いているメンバー、行われている工夫や考え方に接しますのでとても良い刺激を受けています。毎年定期的にイベントを行うことによって新しい取り組みや工夫が磨かれ、主体的に品質向上に取り組む社員が世界の各拠点で増えていく効果が期待できます。
品質マインド浸透のために
マレリでは会社が目指す品質向上のために7つの品質マインドセットを定めています。その意識を維持するための7つのマインドセットを形にしたピンバッチを製作して配布、24か国23言語ある拠点に品質マインドセットを伝えるために各言語でハンドブックを作って、どの国であっても共通の品質マインドで取り組んでもらえるようにしています。今後はイベントの事前告知を効果的に行って、一人でも多くの世界の社員に関心を持ってもらう必要があると考えています。告知を見て次は自分たちが決勝戦に出てみたい、日本に行ってみたい、ファイナリストのチームはどんな取り組みをしているのかなどの関心を喚起して、品質向上の取り組みに磨きをかけてもらいたいと思います。
※配布されたピンバッチと各言語に応じたハンドブック
POINT2: 評価はどこの国であっても統一基準で行い明確に。
POINT3: 「次は自分たちが。」世界の社員に当事者意識を芽生えさせる後工程。